胃生検の病理診断支援AIシステムの開発・事業化

東大病院消化器内科・外科にて

胃生検を受けられた方へ

 

当院ではHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色胃組織片の診断において、診断を補助するコンピュータ支援病変検出ソフトウェアの性能を確認するための研究を行います。

この研究の対象者に該当する可能性がある方で、

〇診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合

〇研究への協力を希望されない場合、あるいは協力を途中でおやめになりたい場合

は2025年1月31日までに末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。

 

【研究課題】

胃生検の病理診断支援AIシステムの開発・事業化(審査番号2024351NI)

 

【研究機関名及び自機関の研究責任者氏名】

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。

主任研究機関  メドメイン株式会社

研究代表者   常木 雅之・研究開発本部・取締役

担当業務   研究計画立案・データ取得・データ解析

 

【共同研究機関】

主任研究機関  メドメイン株式会社

研究代表者   常木 雅之・研究開発本部・取締役

担当業務   研究計画立案・データ取得・データ解析

 

研究機関  東京大学 人体病理学・病理診断学

研究責任者 牛久哲男・教授

機関の長  南学正臣・医学部長

担当業務  胃生検標本の収集

 

研究機関  杏林大学 病理学講座

研究責任者 柴原純二・教授

機関の長  平形明人・医学部長

担当業務  胃生検標本の収集

 

研究機関  国立国際医療研究センター病院 病理科

研究責任者 宮﨑秀幹・医師

機関の長  國土典宏・理事長

担当業務  胃生検標本の収集

 

研究機関  NTT東日本関東病院 病理診断科

研究責任者 森川鉄平・部長

機関の長  大江隆史・病院長

担当業務  胃生検標本の収集

 

【業務委託先】

委託先企業名 株式会社マイクロン

担当業務 試験実施の一部及び結果の統計解析

 

【研究期間】

承認日~2029年8月31日

 

【対象となる方】

2015年4月1日 ~ 2024年9月30日の間に当院で消化管内視鏡検査による胃生検検査を受けられた方

 

【拒否機会の回答期日】

2025年1月31日まで

拒否を希望される場合は、末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください

 

【拒否機会回答後の試料の受渡の流れ】

2025年1月31日までに研究対象者から拒否を受けなかったファイルの受渡は以下の通りです。

1)杏林大学、国立国際医療研究センター、NTT東日本関東病院の試料(病理スライド又はファイル)の個人情報を削除して東京大学に渡す。

2)東京大学は、自他施設の試料(病理スライド)をファイル化、個人情報を削除する

3)東京大学は、自身を含む分担共同研究機関のファイル(個人情報なし)をメドメイン社(主任研究機関)に渡す

4)メドメイン社はファイル(個人情報なし)を用いて性能試験(研究1、2)を行う

 

【研究目的・意義】

本研究は、胃組織片の観察において、病理医の診断を補助するコンピュータ支援病変検出AIソフトウェアの性能を確認するために行われます。

コンピュータ支援病変検出AIソフトウェアを使用すれば、医師の負担を軽減し、且つ見落としの発生を抑制することで診断の質を向上させることが期待されます。

 

【研究の方法】

研究1:デジタル化された病理画像をAIプログラムで解析します。AIプログラムが解析した診断結果と正確な診断(経験豊富な病理専門医が予め診断した結果)を比較します。

 

研究2:病理医(研究1とは別の病理医)が病理画像を診断します。診断を下したのちに、AIプログラムが示した診断結果と自身との比較を行います。結果が異なった場合、改めて評価を行い必要に応じ初めに下した自身の診断を修正します。

 

研究1と2の結果をそれぞれ統計的に評価します。本研究は、上記の試験を実施してその結果を求めることです。

その試験結果が日本病理学会の提示する指針(AIプログラムに必要とする性能)に適合した場合、実際の臨床現場に使用できる性能を持っていると判断して、幅広い社会実装を目指して医療機器としての申請を行います。

具体的には、試験実施計画書、試験報告書などをまとめて医療機器として国から承認が得られるように、試験結果をメドメイン株式会社がPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)に提出し、審査を受けます。承認を取得して医療機器として販売(事業化)することを最終目標としています。

 

本研究では4施設から合計200の症例、各施設からそれぞれ50症例の胃生検標本を集める予定です。

研究で使用される標本は匿名化して誰のものか分からない状態にしたうえで、デジタル画像化し、主任機関であるメドメイン社に集めます。研究対象者の皆さんのお名前等が他機関に伝わることはありません。

 

なお、研究計画書や研究の方法に関する資料を入手・閲覧して、研究内容を詳しくお知りになりたい場合は、末尾の連絡先にお問い合わせください。他の研究対象者の個人情報等の保護や研究の独創性確保に支障がない範囲でご提供させていただきます。

 

この研究に関わって取得される資料・情報等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。

この研究のためにご自分(あるいはご家族)の試料や情報・データ等(※本研究の内容と揃えてください)を使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先に2025年1月31日までにご連絡ください。研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。

ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせていただきます。

 

研究の成果は、医療機器として国から承認が得られるように、試験結果をメドメイン株式会社がPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)に審査資料として提出される他、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌で公表する場合があります。

 

取得した胃生検病理画像は厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。保管期間終了後には、復元不可能な形でデータを消去することで廃棄します。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。

 

尚、提供いただいた試料・情報の管理の責任者は下記の通りです。

試料・情報の管理責任者

所属:メドメイン株式会社

氏名:常木 雅之

 

本研究の結果として知的財産権等が生じる可能性がありますが、その権利は国、研究機関、民間企業を含む共同研究機関及び研究従事者等に属し、研究対象者はこの特許権等を持ちません。また、その知的財産権等に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。

 

本研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認および各機関(杏林大学、国立国際医療研究センター病院、NTT東日本関東病院)において実施許可を受けて実施するものです。

 

本研究に関する費用は、日本医療研究開発機構(AMED)の医工連携イノベーション推進事業から支出されています。

本研究は、メドメイン株式会社より研究資金の一部、ソフトウェアおよびそれを動かすためのクラウドの提供を受けて実施いたします。

本研究は、メドメイン株式会社が利益相反に対して適切にマネジメントを行って実施します。

本研究は、メドメイン株式会社が主任研究機関となり、薬事承認後は製品化、販売を予定しています。利益相反はメドメイン株式会社のホームページ上で情報開示します。

研究の実施や報告の際に、メドメイン株式会社に都合のよい成績となるよう意図的に導いたりすることはありません。

 

尚、あなたへの謝金はございません。

 

 

この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。

 

2024年12月

 

【連絡・お問い合わせ先】

研究責任者:牛久 哲男(うしく てつお)

連絡担当者:阿部 浩幸(あべ ひろゆき)

〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1

東京大学大学院医学系研究科 人体病理学・病理診断学

電話:03-5841-3341

e-mail:pathology-ikyoku@umin.ac.jp